逗子デニにて

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パソコンをいじっていた頃は真っ暗だった空が、玄関を開けたときにはすでに青白み始めていた。女は車へ急いだ。急がないと朝日が昇ってきてしまう。目的地は長者ヶ崎だ。最近愛用の白い軽のオフ車に乗り込み、エンジンをスタートさせる。シートヒーターのぬくぬくとした心地よさが伝わってくる中、女は気付いた。長者ヶ崎は夕日を撮る場所だ。朝日は撮れない。しかしすでに134号線を鎌倉方面に向かって走り始めている。女は頭を素早く切り替え、デニーズで朝食を取ることに決めた。

いつもは渋滞でほとんど動かない134号線も朝の5時台だとさすがに車が少ない。波も穏やかで「ああ、海もいいなぁ」と勝手なことを思う。滑川の交差点に着いたときはもう「雲が朝日を浴びて」いた。



渚橋のデニーズ、通称「逗子デニ*」の前を女は躊躇せずに通り過ぎた。葉山森戸のデニーズの方が景色がいいかもしれないと思ったからだ。が、24時間営業の逗子デニとは違い、葉山の営業開始は午前7時。あと1時間以上ある。ほぼ予想通りだったので、女はショックも受けずに素直に逗子デニに戻った。偉そうに店に入り、偉そうに窓側の席に座る。午前6時前ということもあり、先客は一人だけだった。

デニーズで頼むメニューはほぼ決まっている。女は穏やかな海を見ながら、こんな海だったら好きなんだけどな、と一人ごちる。

朝食を食べ終わった後、まだクローズされていたテラスに出してもらい、新雪を冠ったばかりに見える「富士山」を撮った。江ノ島が遠くにぼんやり見える。そして会計を済ませ、トイレに入った女は愕然とした。そこには、まだ暗かったから顔も洗わず、すっぴんで出てきた顔色の悪い女の顔が鏡の中にボーっと映っていた。女は外に出るとおもむろにサングラスをかけた。

午前7時台の江ノ島方面は土曜日といえどもまだ渋滞は始まっていない。女は軽自動車なれども、すっぴんも忘れてかつてないほどに快適なドライブを楽しんで帰途に着いた。しかし、家の中に入った女を更なる衝撃が待ち受けていた!

あの新しい携帯電話を逗子デニのトイレに忘れてきたことに、そこで初めて気付いたのである。


うぐぐ、で、取りに行ってきましたよ(T_T)。今度はちゃんと顔洗って、化粧して出直して、また逗子デニ往復。「さっきとは違う方が来られたんですね。」なんて言われたらどうしようと思いつつ(^^;)。8時台はもう行きも帰りも渋滞。帰りは鎌倉山通って来たけどさ。ああ、あの朝の爽やかなドライブはどこへ・・・。

*逗子デニ: そのロケーションと佇まいから、おお、このデニーズは他の店と違うかもしれないと、客に錯覚を起こさせるものの、店舗とメニュー、及びサービスは正真正銘のデニーズである。

巻頭の写真はガラス窓越しにW53CAで撮影したものです。やっぱりすごいかも、500万画素手振れ補正付きってのは。
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by Alamimo | 2007-10-20 06:20 | 日々の出来事
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